【事例紹介】美容内服オンライン診療の集患課題をどう解決したか──東京美肌堂が選んだLINE導線とMedibot活用
東京美肌堂 マーケティング責任者 近藤 立麻様
東京美肌堂は、オンライン診療と自宅配送を組み合わせ、美容内服という新しいアプローチを提供しています。化粧品や美容医療が中心のスキンケア領域で、「内服薬で身体の内側から肌を整える」という視点を打ち出し、市場そのものを育ててきました。
肌の変化はゆっくり進むため、短期の広告だけでは価値が伝わりきりません。疑問に寄り添い、納得して継続してもらうための設計が重要で、そのコミュニケーション基盤としてLINEを活用されています。Medibotも、その一部を支える役割を担っています。
今回は、マーケティング責任者の近藤様に、サービスの背景や市場の見立て、Medibot導入の理由と成果、そして今後の展望について伺いました。
美容内服オンライン診療をどう届け、どう伝えるか

―― 東京美肌堂のサービスについて教えてください
近藤様:
東京美肌堂では、オンライン診療* を通じて美容内服薬を処方し、ユーザーの自宅へ直接お届けしています。通院の必要がなく、日々の生活を妨げずにスキンケアを続けられる点が評価されています。
*提携クリニックで実施
- 診察は完全オンライン
- 服薬相談はLINEで可能。医師・薬剤師から回答を得られる
- 必要に応じて再診へ誘導
- 肌悩みごとに医師が適切な内服を提案
肌に関する変化は一朝一夕ではなく、生活環境の変化によって状態が揺らぎやすい側面もあります。そのため、「困ったときにすぐ聞ける導線」を用意することが利用者の安心につながっています。
―― スキンケア市場のなかで、美容内服はどう位置づけていますか
近藤様:
従来のスキンケアは、化粧品やレーザー治療のように外側からのアプローチが中心でした。一方で、私たちが提供している美容内服は「身体の内側から整える」という考え方なので、まだ一般的な認知が十分に広がっていないと感じています。
肌の変化はゆっくり進むものですし、その分、継続していただくためには利用者の方との信頼関係が欠かせません。
だからこそ、診療だけで完結させるのではなく、日常の中で気になることがあればすぐ相談できるように、コミュニケーションが分断されない設計を意識しています。こうした体験を積み重ねていくことで、この領域で新しいスタンダードをつくれるのではないかと思っています。
―― マーケティング責任者として、どのような役割を担われていますか
近藤様:
私はマーケティング責任者として、新規獲得や予約率をKPIに据えて取り組んでいます。広告からLP、LINEでのナーチャリングまで、フルファネルで最適化を図る立場です。
しかし、美容内服には「カテゴリー自体の認知がまだ低い」という前提があります。
そのため、広告やLPだけでは情報が十分に伝わらない場面もあり、通常のスキンケア商材とは少し違った前提での設計が必要になります。
この前提の違いが、その後のマーケティング施策にも影響してきます。
美容内服というカテゴリを広げる難しさ

近藤様:
美容内服のマーケティングでは、まず「美容内服という選択肢」を認識してもらうところから始まります。スキンケアの中で新しい立ち位置にあるからこそ、想像以上に大きな壁が存在します。
市場構造としての難しさ
近藤様:
美容内服は、化粧品や美容医療と比べると、まだ生活者の認知が十分に広がっていません。「内服で肌が変わる」という考え方自体が最初から選択肢に含まれていないケースも多く、前提となる理解の差が大きいのが現状です。
そのため、まずは「内科的アプローチとは何か」を共有する段階から始めなければ、価値が適切に伝わりにくい状況があります。
啓蒙手段としての限界
近藤様:
美容内服に関する理解を促すにあたり、広告やLPだけでは情報提供の範囲に限界があります。
具体的には、
- 効果の実感まで時間がかかり、イメージしづらい
- 医療的な根拠を前提とした理解が必要
- ユーザーごとに前提知識の差が大きい
といった要因が重なり、パフォーマンス広告のみで十分な啓蒙を行うことは難しい側面があります。
そのため、短期的な成果だけでなく、長期的に市場理解を育てる取り組みが必要になるという構造的な課題があります。
明確に存在する課題
近藤様:
美容内服を広げていくうえで、次のような課題がはっきり見えてきています。
- 美容内服がそもそも選択肢に入っていない
- 内科的アプローチの価値が直感的に伝わりにくい
- 効果実感までに時間がかかるため、継続のハードルがある
- 広告やLPだけでは理解が深まりづらい構造的限界
- 既存のスキンケア文脈に乗りにくく、比較されづらい
こうした状況を踏まえると、一度サイトに触れたものの「理解が追いつかなかったユーザー」に、いかに丁寧に再アプローチするかが重要となります。
そのため、初回接触から理解が深まるまでの時間差が課題となります。
Medibotを選んだ理由

近藤様:
Medibotを選んだ一番の理由は、オンライン診療に対する深い理解と、東京美肌堂のビジネスモデルに対する解像度の高さでした。
特に印象的だったポイントを挙げると、
- 美容内服の特性に沿ったシナリオ提案ができること
- オンライン診療のトレンドやリスクに精通していたこと
- 機能説明にとどまらず、マーケ視点の改善案を継続して出してくれたこと
こうした点が重なり、Medibotは単なる配信ツールではなく、チームの一部として伴走してくれる存在だと感じるようになりました。
東京美肌堂のように、理解の前提をつくる必要があるサービスにとって、オンライン診療の知見やビジネスへの深い理解をベースにした運用は非常に重要です。その意味で、ソラリウムさんのスタンスは私たちの事業に非常にフィットしていたと感じています。
Medibotで得られた成果
近藤様:
Medibotの導入によって、目に見える成果がいくつも生まれました。
まず、ピーク時には新規全体の4〜5%をMedibot経由で獲得することができました。これは単なる「LINE誘導」の成果ではなく、ナーチャリングを前提とした設計が一定の効果をもたらしたと感じています。
具体的には、
- LPで離脱しそうなユーザーを自動でLINEへつなぎ直す導線
- LINE内で疑問を解消するコンテンツ配信
- 理解度に応じてタグを切り替え、シナリオを出し分ける仕組み
- ソラリウム運用チームとの定例で改善を続けたこと
こうした積み重ねによって、ただの予約導線ではなく、理解を深めてから意思決定してもらうもう一つの獲得チャネルとして機能するようになりました。
その結果、単価は通常の許容CPAよりも低くなり、全体CPAの押し下げに寄与しています。さらに、広告・LPで取りこぼしたユーザーに再アプローチできるため、既存投資の効率改善にも貢献しました。
Medibotは単なる配信ツールではなく、離脱したユーザーを再起動する仕組みとして、東京美肌堂のファネル全体を下支えする存在だと感じています。
オンライン診療市場の見立て & コンプライアンス
近藤様:
自由診療のオンライン診療市場では、既存ジャンルが一斉に拡大しているというより、AGA・スキンケア・ダイエットといった新規領域が段階的に立ち上がってきた経緯が見られます。
一方で、ダイエット薬の安全性や副作用に関する議論が進み、業界全体として適切な運用体制の整備が求められる場面が増えています。診察やフォロー体制、ガイドライン遵守の重要性も高まっています。
東京美肌堂では、
- 医療広告ガイドライン
- 薬機法
- 媒体ごとの広告ポリシー
といった基準を踏まえたチェック体制を整え、誇大的な表現を避ける運用を行っています。長期的な信頼を重視することが、オンライン診療領域における健全なサービス提供に不可欠であると考えています。
美容内服の未来へ——東京美肌堂のスキンケア戦略

東京美肌堂様は、オンライン診療の幅を広げるのではなく、スキンケア領域への集中を戦略として掲げられています。美容内服は市場の伸びしろが大きく、「健康的な美しさ」を求めるニーズとも一致する領域です。
食事だけでは補いきれない栄養を内服でサポートし、肌本来の力を引き出すという考え方は、従来の外側からのスキンケアとは異なる新しい選択肢として機能しています。
また、オンライン診療や医療広告に関する正しい情報を届け、ユーザーが自ら判断できる環境を整えることも、東京美肌堂様が重視されている取り組みのひとつです。
ソラリウムとしても、啓蒙から予約までの長い接触設計を支えるべく、Medibotを通じた導線設計と継続的な改善を今後さらに強化してまいります。
東京美肌堂 マーケティング責任者
近藤 立麻(こんどう りゅうま)
オンライン医薬品ECプラットフォーム「東京美肌堂」を運営する株式会社LATRICOにて、マーケティング責任者を務める。
前職の株式会社サイバーエージェントでは8年間広告代理事業に従事。エグゼクティブコンサルタントとして、さまざまな業界のクライアントに対し、マーケティング戦略の立案から広告運用までを一貫して担当してきた。
2021年5月より現職。
こんなクリニックにMedibotはおすすめ
美容内服やスキンケアのように、患者さんとの対話を大切にしたいクリニックにはMedibotがよく合います。LINEを基盤にした継続的なコミュニケーションによって、理解の段階に応じた案内を届けられるため、丁寧な自由診療との相性が高い仕組みです。
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