【事例紹介】めまい×睡眠の専門特化モデル──CPAP治療におけるオンライン診療の活用
めいほう睡眠めまいクリニック 院長 中山 明峰様
名古屋駅前にある、めいほう睡眠めまいクリニックは、耳鼻咽喉科、とりわけ内耳・三半規管の研究を長年続けてきた中山先生が開業した、睡眠医療とめまい診療を統合する専門クリニックです。
めまいは耳鼻科、睡眠時無呼吸症候群は呼吸器や内科。本来は分かれて扱われがちな領域を、あえて一つの診療として捉える。その背景には、研究医として「10年後の医療」を見据え続けてきた視点があります。
本記事では、めいほう睡眠めまいクリニックがMedibotを活用してどのように診療体験を設計しているのかと、具体的な運用について伺いました。
めまいと睡眠を一つの診療にした理由

―― なぜ「めまいと睡眠」を統合して診るようになったのでしょうか。
中山先生:
私は1985年に医師になり、内耳、とくに三半規管の研究を続けてきました。めまいは古くから研究されている難しい領域ですが、「なぜ起きるのか」という核心は長く曖昧なままでした。
ちょうどその頃、睡眠時無呼吸症候群が世界的に広がり始めました。めまいを研究しながら、睡眠医療の進展も横で見ていたのです。
2010年前後、大学から睡眠医療センターの立ち上げを依頼されました。そのとき浮かんだのが、「睡眠の質の低下が、めまいの発症に関与しているのではないか」という仮説でした。
研究を進め、メニエール病と睡眠動態の関連を示す論文を発表しました。評価が広がる中で、めまいと睡眠を統合して診るという診療の形が確立していきました。
――専門特化という形は、どのように成立しているのでしょうか。
中山先生:
この領域を専門に扱う医師は多くありません。めまいと睡眠の両方を一貫して診られる医療機関は限られています。その結果、現在は患者様の約半数が県外から来院されています。京都から定期的に通う方や、離島から来られる方もいます。
専門領域は狭くても、課題が深ければ地理的制約は薄れます。名古屋駅前という立地を選んだのも、その構造を見据えた判断でした。
開業時に何を基準に選んだのか

―― 開業時、どのような設計基準を持っていましたか。
中山先生:
研究医として長く最前線にいたため、開業後も「先端に立ち続ける」という姿勢は変わりませんでした。電子カルテや医療機器も、できるだけ新しいものを選びました。流行に乗るというより、自分の基準に合っていたからです。
睡眠医療は診断までは重いですが、安定すればリモートと相性が良い領域です。その構造を踏まえ、オンライン診療は早期に導入しました。効率化というより、将来の標準を見据えた判断でした。
―― 専門性をどう届けるかは意識されましたか。
中山先生:
いまは患者様が検索して医療機関を選ぶ時代です。専門性があっても、見つけてもらえなければ存在しないのと同じです。だからこそ、誰に何を届けたいのかを明確にし、その方に届く導線を設計しました。
めまいと睡眠は「何科」と一言で言いにくい分野です。そのため学会発表だけでなく、一般メディアへの発信にも力を入れてきました。この領域を診られる医師が少ない以上、自分から説明しなければ患者様には伝わりません。
専門性は持つだけでは不十分です。正しく理解してもらう仕組みまで含めて設計することが必要だと考えています。
対面を軸に、オンラインを重ねる設計
―― オンライン診療を導入する際、不安はありませんでしたか。
中山先生:
ありました。特に中高年の患者様にとって、最初からオンラインだけで信頼関係を築くのは難しいと感じていました。
睡眠医療、とくにCPAP治療は、初期の説明と調整が結果を左右します。ここを丁寧に行わないと、治療は続きません。だから当院では、オンラインを入口にはしていません。まず対面で診察し、検査し、説明し、信頼関係を築く。症状が安定した段階でオンラインへ移行します。
さらに、オンライン移行後も半年に一度は必ず来院していただく設計にしています。完全に切り離すのではなく、対面を軸にデジタルを重ねるという考え方です。
現在は非常勤医3名と副院長級1名の体制で、初診は私が深く関与しています。初診は1時間かけて話を聞きますが、安定期の再診は数分で終わることもあります。
問題は、その数分の診察のために来院すると、受付や待ち時間を含めて1時間規模の体験になってしまうことでした。短い診察ほど、待ち時間は長く感じられる。患者様にもスタッフにも負担が大きい。この構造を変える必要がありました。
Medibot導入──保険診療だからこその判断

―― Medibot導入の決め手は何でしたか。
中山先生:
診療体験を「滞在時間」ではなく「診察時間」に近づけたかったからです。
来院すれば、移動・受付・待機・会計まで含めて約1時間かかることもあります。しかし診察自体は5分で終わることもある。このギャップを構造として解消したいと考えました。
Medibotを導入したことで、次のような再設計が可能になりました。
- 資料共有をデジタルで完結
- 予約管理の効率化
- クレジット決済への対応
- 診察が5分であれば、体験全体もそれに近づける運用
その結果、患者様・スタッフ双方の負担を大きく軽減できています。
保険診療での初期投資は決して軽くありません。ただ、保険診療は患者様と長期的に関わる医療です。信頼関係が築ければ、フォローは継続し、関係は積み重なっていきます。短期的な回収ではなく、長期的な価値で判断しました。
実際にオンライン患者は着実に増えています。「通院の負担が減った」「職場から受診できる」といった声もあり、診療の質を保ちながら時間の再設計ができていると感じています。
対面とオンラインを組み合わせた“ハイブリッド診療”をさらに深化させる

―― 今後の展望を教えてください。
中山先生:
私はアナログの医師です。患者様の不安や苦痛を直接聞くことを大切にしてきました。初診に1時間かけるのも、そのためです。
一方で、安定後はデジタルが支える。アナログとデジタルを対立させるのではなく、役割を分ける。それが今の診療モデルです。対話を守るために、効率を整えるという順番です。
将来的には、自分の診療思考や症例の蓄積を構造化し、AIが学習できる形で残していきたいと考えています。人の心を完全に再現することは難しくても、経験を体系化することはできるはずです。
めまいと睡眠という専門領域を軸に、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド診療をさらに深化させていく。それがこれからの目標です。
医療は効率化だけでは成立しません。しかし、効率を整えなければ対話の時間も守れない。その両立を実装する基盤として、Medibotは今の診療に欠かせない存在となっています。
めいほう睡眠めまいクリニック 院長
中山 明峰(なかやま めいほう)
1985年愛知医科大学医学部卒業。医学博士。耳鼻咽喉科医として内耳・三半規管領域の研究に従事し、米国南イリノイ大学へ留学。
愛知医科大学耳鼻咽喉科助教授、名古屋市立大学耳鼻咽喉科准教授・睡眠医療センター長などを歴任。めまいと睡眠医療の統合領域を確立。
2021年6月、名古屋駅前にめいほう睡眠めまいクリニックを開院。耳鼻咽喉科専門医、睡眠学会専門医。
こんな人にMedibotがおすすめ
オンラインと対面を戦略的に組み合わせ、初診の対話を大切にしながら診療の幅を広げたいクリニックに活用いただけます。
また、再診の待ち時間や事務負担といった構造的な課題を見直したい組織にも力を発揮します。予約から決済までの流れを整理し、診療体験全体を仕組みとして改善したいクリニックにとって現実的な選択肢となります。
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